逆子とは?考え得る原因や対処法を解説
2024.8.21 産後の不調 , 重要おすすめ記事妊婦健診の際に「逆子(さかご)」と診断されると、不安を覚える方もいるかもしれません。赤ちゃんの頭が上にある状態になる逆子は、おのずと改善される可能性もありますが、中には逆子のまま出産を迎えてしまう方もいます。どうすれば逆子に対処できるのでしょうか。
本記事では逆子の概要や考え得る逆子の原因、逆子に対処する方法などを解説します。必要以上に不安を感じるのは赤ちゃんの成長にも良くありませんが、「出産までになんとかしたい」と思っている方もいるかもしれません。逆子だと診断されて不安を感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
目次
逆子とは
逆子とは赤ちゃんの頭が上になっている状態のことです。骨盤位(こつばんい)とも呼ばれます。
本来お腹の中の赤ちゃんは、頭が下になった頭位(とうい)と呼ばれる状態で成長していきますが、何らかの原因で頭が上になることがあります。逆子になったからといって赤ちゃんの成長や妊婦さんご自身の生活に特別な影響が出るわけではないので、過剰に心配することはありません。
ただし逆子のまま出産を迎える場合、赤ちゃんが出にくくなったり骨折や窒息のリスクが高まったりしてしまうため、帝王切開を勧められるケースが多いです。
逆子の原因として考えられること
実は逆子になってしまうはっきりとした原因は分かっていません。妊娠中期頃までの赤ちゃんはお腹の中で活発に動いているので、赤ちゃんがぐるぐる動き回っていることが原因で頭が上になったり下になったりすることも多いです。
それ以外に考えられる原因を5つご紹介します。
子宮の形状に異変がある
子宮の形状に異変がある場合は、逆子になる可能性があるとされています。
生まれつき子宮の形が狭かったり、子宮内に壁のような仕切りがあったりする子宮奇形と呼ばれる状態の場合は、赤ちゃんの動きが制限されてしまうため、逆子になってしまうかもしれません。また子宮筋腫があるときも同じように、赤ちゃんの動きに影響が出て、逆子になりやすいといわれています。
多胎妊娠している
多胎妊娠している場合も逆子になりやすいといわれています。多胎妊娠とはいわゆる双子や三つ子のことです。
多胎妊娠すると赤ちゃんが一人の場合と比べて、赤ちゃんが動けるスペースが十分ではありません。その分自由に動き回れないので、体勢に影響が出てしまいやすいと考えられています。
羊水が多過ぎる
羊水が多過ぎることも、赤ちゃんが逆子になる原因として考えられます。
通常よりも羊水が多いと、お腹の中で赤ちゃんが自由に動きやすいです。ぐるぐると活発に動いてしまい、逆子になってしまうことがあります。
また逆に羊水が通常が少ない場合は、赤ちゃんの動きに制限が出やすいので、逆子になりやすいといわれています。
骨盤がゆがんでいる
骨盤がゆがんでいることも、赤ちゃんが逆子になる可能性があるとされる原因です。
骨盤がゆがんでいると、赤ちゃんはより広いスペースがある方に頭を移動させたくなるため、頭が上になりやすいとされています。身長が低い方など、元々の体格で骨盤が狭い方も、同じような理由で逆子になるケースがあります。
体が冷えている
体が冷えていることも、逆子になってしまう原因として考えられている一つです。下腹部や骨盤周り、下半身に冷えがあると、赤ちゃんはより温かいところに頭を向けようとするため、逆子になりやすいとされています。
逆子は自然に直ることもある
前述した通り、妊娠中期頃までは赤ちゃんがお腹の中でぐるぐると活発に動いているため、逆子になったとしても自然に直るかもしれません。
国立成育医療研究センターのデータでは、逆子の割合は以下のように示されています。
- 妊娠30週:15%
- 妊娠34週:10%
- 妊娠36週:7%
このように週数が進むにつれて逆子の割合は減っていくので、妊娠初期から中期にかけては逆子でも、妊娠後期に自然に直る可能性は十分にあるでしょう。
※参考:国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「逆子(さかご)について」
https://www.ncchd.go.jp/hospital/pregnancy/column/sakago.html
逆子に対処する方法
週数が進むにつれて逆子の割合は減りますが、中にはそのまま出産を迎えてしまう方もいます。出産までに逆子に対処するには、どのような方法があるのでしょうか。
逆子体操
逆子体操は逆子を頭位にするために行われる体操のことです。ただし母体に負担がかかる体勢になりやすく、子宮が収縮してしまう恐れもあります。逆子体操をする際は、必ず医師に相談した上で行うようにしてください。
ECV(外回転術)
ECV(外回転術)とは、医師によって行われる逆子の対処法です。子宮の緊張やお腹の張りを緩和する薬を投与した上で、超音波で赤ちゃんの体勢を確認しながら、頭位になるように手技で押したり引っ張ったりします。
お灸
逆子に対処する方法の一つにお灸もあります。前述した通り、お腹や骨盤周り、下半身が冷えていると、赤ちゃんは逆子になりやすいです。お灸で子宮周りの血行を促進して冷えを改善することで、赤ちゃんが頭位になる可能性があります。
骨盤矯正
骨盤矯正で逆子に対処できる可能性もあります。前述した通り、骨盤のゆがみも逆子になる原因として考えられています。骨盤矯正でゆがみを改善すれば、赤ちゃんが頭位に戻るかもしれません。「妊娠中の骨盤矯正って大丈夫なの?」と不安になる方もいるかもしれませんが、国家資格の柔道整復師も在籍している整骨院であれば、体への負担がかからないように適切な施術を行ってくれるはずです。
まとめ
本記事では逆子の概要や考え得る逆子の原因、逆子に対処する方法などを解説しました。逆子になるはっきりとした原因は分かっておらず、一度逆子になっても自然に直ることも多いです。ただしそのまま出産を迎えてしまうとリスクが高くなってしまうので、逆子と診断された方は医師のアドバイスを踏まえて、ご紹介した対処法を参考にしてみてください。