肩こりは枕が原因?「正しい高さ」と「選び方」を専門家が解説!
2025.10.23 肩こり「朝起きると、首から肩にかけてガチガチに固まっている」
「夜中に何度も目が覚めてしまい、ぐっすり眠れた気がしない」
「色々な枕を試したけど、しっくりくるものが見つからない…」
もしあなたが、このような「睡眠の質」と「慢性的な肩こり」に悩んでいるのなら、その原因は毎晩使っている「枕」にあるのかもしれません。人生の約3分の1を占める睡眠時間。その間、私たちの重い頭を支え続けてくれる枕は、健康を左右する非常に重要なパートナーです。
この記事では、なぜ枕が肩こりを引き起こすのか、そのメカニズムから、ご自身の体に合った「理想の枕の選び方」、そして「枕を変えても改善しない場合の本当の原因」まで、体のプロである私たちが徹底的に解説していきます。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
- なぜ枕が肩こりの原因になるのか?
- 今すぐチェック!あなたの枕は大丈夫?
- 肩こりを解消する「理想の枕」の選び方
- 枕を変えても改善しない…その肩こりの「本当の原因」とは?
- 小林整骨院の「肩こり」への根本アプローチ
- まとめ
なぜ枕が肩こりの原因になるのか?

睡眠中の私たちの首(頚椎)は、非常に無防備な状態にあります。成人の頭の重さは約5~6kgもあり、ボーリングの球ほどの重さです。この重い頭を、睡眠中の7~8時間、不自然な角度で支え続けてしまうと、首や肩周りの筋肉は常に緊張を強いられ、血行が悪化。これが、朝起きた時のつらい肩こりや首の痛みの直接的な原因となるのです。
理想的な枕の役割とは、立っている時と同じ、自然なS字カーブを首の骨(頚椎)が保てるように、マットレスと頭・首の間にできる隙間を適切に埋めることです。この役割を果たせない枕は、肩こりを悪化させる凶器にもなり得ます。
枕が高すぎる場合
枕が高すぎると、顎を引いたような窮屈な姿勢になります。首の骨が本来のカーブを失い、まっすぐになってしまう「ストレートネック」の状態を助長し、首の前側の筋肉は縮こまり、後ろ側の筋肉は常に引き伸ばされるという大きな負担がかかります。気道が圧迫されて、いびきの原因になることもあります。
枕が低すぎる場合
逆に枕が低すぎると、頭が心臓より低い位置に下がり、頭部に血がのぼりやすくなります。また、顎が上がった状態になるため、首の後ろ側の筋肉や神経が圧迫され、首や肩への負担が増大します。寝返りも打ちにくくなるため、同じ姿勢が長時間続き、血行不良を招きます。
枕が柔らかすぎる・硬すぎる場合
柔らかすぎる枕は、頭が沈み込みすぎてしまい、安定した支えが得られません。寝返りのたびに頭がグラグラと動いてしまい、首周りの筋肉が常に緊張してしまいます。一方、硬すぎる枕は、頭と枕の接触面に圧力が集中し、後頭部や首への負担が大きくなるだけでなく、血行を妨げる原因にもなります。
今すぐチェック!あなたの枕は大丈夫?

「もしかして、私の枕も合っていないかも…」と感じた方は、以下の項目をチェックしてみてください。
- 朝起きた時に、首や肩に痛みやこりを感じる。
- 夜中に何度も目が覚めたり、寝返りを頻繁に打ったりしている。
- 朝、頭が枕から落ちていることがよくある。
- 無意識に、枕の下に手を入れて高さを調整している。
- 枕の中央部分がへたって、くぼみができている。
- 横向きで寝た時に、顔が傾いている(肩が窮屈に感じる)。
これらのサインは、枕があなたの身体に合っていないことを示す危険信号です。
肩こりを解消する「理想の枕」の選び方

では、どのような枕を選べば良いのでしょうか。最も重要な3つのポイント「高さ」「素材」「大きさ」について解説します。
最重要ポイント①:理想の「高さ」
枕選びで最も重要なのが「高さ」です。理想の高さは、仰向けで寝る時と横向きで寝る時で異なります。
仰向け寝の場合
仰向けで寝た時、顔の角度がやや下向き(約5度)になり、首の骨(頚椎)が自然なS字カーブを保てる高さが理想です。マットレスと首の間にできる隙間が、枕によって自然に埋められているかを確認しましょう。この隙間の深さは人それぞれなので、ご自身の体型に合わせることが重要です。
横向き寝の場合
横向きで寝た時は、頭から首、背骨にかけてが一直線になる高さが理想です。高すぎると首が上に曲がり、低すぎると下に傾いてしまいます。この高さは、肩幅によって大きく左右されます。肩幅が広い方ほど、高めの枕が必要になります。
【自宅でできる】タオルで作る「オーダーメイド枕」
理想の高さを知るために、ご自宅にあるバスタオルで簡易的な枕を作ってみましょう。
- 大きめのバスタオルを数枚用意します。
- まず1枚を、自分の肩幅くらいの幅になるように折りたたみます。
- その上に、少しずつ折りたたんだタオルを重ねていき、仰向けになった時に「楽だな」と感じる高さを探します。
- 次に、その状態で横向きになり、頭と背骨が一直線になるか、家族にチェックしてもらいます。
- 高さが足りなければタオルを足し、高すぎれば減らす、という作業を繰り返し、自分だけの「ジャストフィットの高さ」を見つけましょう。この高さを基準に枕を選ぶと、失敗が少なくなります。
ポイント②:好みが分かれる「素材」
枕の素材には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。最終的にはご自身の好みの硬さや感触で選ぶのが一番ですが、代表的な素材の特徴を知っておきましょう。
低反発ウレタン
頭の形に合わせてゆっくり沈み込み、フィット感が高いのが特徴。体圧分散性に優れるが、通気性が悪く、夏場は蒸れやすいものもある。
高反発ウレタン・ラテックス
反発力が高く、頭をしっかりと支えてくれる。寝返りが打ちやすいのがメリット。
パイプ
通気性が抜群で、丸洗いできるものが多く衛生的。硬めの寝心地で、高さ調整がしやすいのが特徴。寝返りの際にガサガサと音がするのが気になる人も。
羽毛
ふんわりと柔らかく、高級ホテルのような寝心地。吸湿性・放湿性に優れるが、柔らかすぎて頭が沈み込みやすいものもある。
ポイント③:寝返りを左右する「大きさ」
人は一晩に20~30回ほど寝返りを打つと言われています。寝返りは、体にかかる圧力を分散させたり、体温を調節したりするための重要な生理現象です。この寝返りがスムーズに打てるよう、頭が3つ分収まるくらいの横幅がある、ゆったりとしたサイズの枕を選ぶのがおすすめです。
枕を変えても改善しない…その肩こりの「本当の原因」とは?

「自分に合う枕に変えたはずなのに、肩こりが一向に良くならない…」
もしそうであれば、あなたの肩こりの原因は、枕だけでなく、日中の生活習慣によって作られた「身体の歪み」そのものにある可能性が非常に高いです。
猫背や巻き肩、ストレートネック、骨盤の歪みといった骨格のアンバランスがあると、たとえ理想的な枕を使っても、睡眠中に首や肩にかかる負担を完全に取り除くことはできません。むしろ、歪んだ身体に合わせて枕を選ぶと、さらに歪みを助長してしまう悪循環に陥ることもあります。
小林整骨院の「肩こり」への根本アプローチ

当院では、枕選びのアドバイスはもちろんのこと、その先にある「肩こりの根本原因」にアプローチすることで、本当の意味での改善を目指します。
1. 全身の歪みを正確に診断
まず、丁寧なカウンセリングと姿勢分析などの専門的な検査を通して、あなたの肩こりが「なぜ」起きているのか、その原因となっている身体の歪みを徹底的に分析します。首や肩だけでなく、その土台となる背骨や骨盤まで詳細にチェックし、痛みの本当の原因となっている箇所を正確に見つけ出します。
2. 独自の「小林式矯正」で骨格を整える
当院の施術は、硬くなった筋肉をただ揉みほぐすだけではありません。独自の「小林式矯正」を用いて、歪んでしまった骨格を正しい位置へとソフトに調整します。身体の土台から全身のバランスを整えることで、首や肩の筋肉にかかる余計な負担を根本から取り除き、質の高い睡眠がとれる身体の状態へと導きます。
3. 再発させないための生活指導
施術で身体を整えるだけでなく、良い状態を維持するための生活習慣のアドバイスも重視しています。デスクワーク中の正しい姿勢や、枕と身体の相性を最大限に高めるためのセルフケアなど、一人ひとりの状態に合わせた指導を行い、再発しない身体づくりをサポートします。
まとめ
朝起きた時のつらい肩こりは、枕が身体に合っていないという重要なサインかもしれません。今回ご紹介した選び方を参考に、まずはご自身の枕を見直してみてください。
しかし、枕はあくまで「睡眠中の身体をサポートする」ための道具です。様々な枕を試しても改善しない慢性的な肩こりは、日中の生活で蓄積された「身体の歪み」が根本原因となっています。その土台が傾いたままでは、どんなに良い枕を使っても本当の解決には至りません。
もしあなたが、枕ジプシーから卒業し、本気で肩こりを改善したいとお考えなら、ぜひ一度私たちのような身体の専門家にご相談ください。小林整骨院では、あなたの身体の歪みを根本から見直し、「枕に頼らなくても快眠できる身体」づくりを全力でサポートします。



