整骨院と整形外科はどう違う? それぞれの特長とケース別の選択について解説

2023.5.23 歪み矯正 , 肩こり , 腰痛・ぎっくり腰 , 重要おすすめ記事 , 関節痛

骨や筋などに痛みや違和感がある場合、それを専門とする医療機関などを受診することになります。そこで選択肢として挙げられるのは「整骨院」と「整形外科」が一般的ではないでしょうか。

しかし両者はアプローチや位置付けがそれぞれに異なるため、各特性をよく理解して適切に選択することが必要です。

本記事では整骨院と整形外科の違いや特長、各症状によってどちらを選ぶべきか、ケース別の選択について解説します。

小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。

目次

  1. 整骨院と整形外科はどう違う?
  2. 整骨院の特長
  3. 整形外科の特長
  4. 【ケース別】整骨院と整形外科、どちらに行けば良い?
  5. 整骨院と整形外科の同時通院が可能なケース
  6. まとめ

整骨院と整形外科はどう違う?

整骨院と整形外科はよく似た言葉ですが、提供している内容や施術者の位置付けはずいぶんと異なっています。

以下、その違いを概観してみましょう。

整骨院の特長

整骨院で施術にあたるのは医師ではなく「柔道整復師」という国家資格保持者です。捻挫や打撲、骨折や脱臼などの応急処置を行い、投薬や外科的手法ではなく手技によるのが専門となります。

また電気や温熱を用いた療法や運動によるリハビリテーション的な後療法も担当し、例えば交通事故による後遺症やスポーツ障害などからの回復補助も行います。

整骨院の別名を「ほねつぎ」や「接骨院」ともいいますが、これには柔道のベースとなった古流の柔術から引き継がれた伝統が影響しているためです。柔術・柔道では人体構造の理解も技術体系に組み込まれており、けがの手当てや改善など東洋医学的な知識が不可欠とされました。

整骨院の歴史には、脱臼や骨折に対応するためにこうした医療分野に武術の技が応用されてきた背景があります。

整形外科の特長

整形外科で診療・治療にあたるのは「医師」であり、医療機関の診療科の一つに位置付けられています。

骨・筋肉・靭帯・神経などの疾病に対してレントゲンやMRI、CT画像などを用いた検査を行い、投薬や注射、あるいは手術といった外科的手法で治療を行います。

予後のリハビリテーションも対象となりますが、科学的手法で骨や筋の状況を分析し治療・回復させることを得意としています。

【ケース別】整骨院と整形外科、どちらに行けば良い?

整骨院と整形外科の違いを述べましたが、ではどういったケースにそのいずれかを選べばよいのでしょうか。

以下、症状のシチュエーション別に4つの例を挙げましたので、選択する際の参考にしてみてください。

仕事中に辛い肩回りの痛み

いわゆる肩こりにも症状の程度は大小がありますが、仕事中でも辛さを感じるような重度の痛みを訴えるケースがあります。

それが外傷などによるものではなく、純然たる「こり」によるものであれば整形外科では対応できない場合が多いでしょう。なぜなら肩こりはレントゲンなどで捉えられるものではなく、外科的な処置で治るものでもないためです。

したがって上記のパターンでは整骨院を利用してみるとよいでしょう。肩こりの原因には血行不良や体の歪み等、さまざまな要因があるため、整体など手技による施術が有効となる場合があります。

交通事故による外傷回復後の違和感

仮に交通事故で打撲を受けたりむち打ちの症状になったりした場合、傷が治った後も患部やその周辺に違和感が残るケースがあります。

傷は整形外科で診てもらっていることが前提ですが、異常があれば治療過程で指摘があるはずです。そうでないにもかかわらず違和感があれば整骨院の分野となる可能性が高いでしょう。

事故の衝撃で患部以外にもダメージを負っていることも考えられ、体の他の部位の歪みやズレが不調の原因となる例もあります。

このように整形外科で指摘されない、あるいは分かりにくい部分の症状は整骨院での対応が適しているでしょう。

転倒による骨の強い痛み

転倒して激しく体を打ち付け、骨に強い痛みを感じた場合は迷わずに整形外科を受診しましょう。

具体的に骨に痛みがあるということは、骨折などの損傷がある可能性も高いといえます。整骨院でも応急的な手当ては可能ですが、麻酔の投与や手術はできないためまずは整形外科での診療・治療が肝要です。

頭部や胸部など打ちどころによっては他の診療科との連携も必要となってくるため、可能な限り状況を医師等へ詳細に説明することも大切です。

日常生活での関節の痛みや違和感

例えば立ち居の際や階段の上り下りの時に、膝の関節が痛む場合があります。

高齢になると身体機能の低下や蓄積したダメージなどでよく起こる症状ですが、まずは整形外科でレントゲンやCTなどの検査を受けましょう。関節の軟骨が擦り減っているなどの症状では、状況次第では人工関節に置換する必要が生じることもあります。

これも整骨院で可能な療法ではないため、科学的に症状を把握するためにも整形外科の受診が適切でしょう。ただし運動療法などで対応できる場合には、整骨院での実施という選択肢もあります。

整骨院と整形外科の同時通院が可能なケース

整骨院と整形外科が別のジャンルであることを述べてきましたが、実は両方ともに通院することは可能です。

例えばけがの手術を整形外科で受け、予後の観察も同院で続けながらリハビリや体の歪みを矯正する施術を整骨院で受けるなど、両者の得意な分野を組み合わせるという方法があります。

ただし同日に両院を利用することはできないため、この点には注意が必要です。

まとめ

よく似た言葉ながらその位置付けやアプローチが異なる、整骨院と整形外科について解説しました。 明らかな外傷がある場合はまず医療機関である整形外科、そうではない不調については整骨院ということを目安にしつつ、両者の長所を把握して適切に利用しましょう。

監修者:小林英健院長
株式会社KMC小林整骨院グループ 総院長 株式会社KMC小林整骨院グループ(所在地:大阪府八尾市 代表:小林英健)は、「小林整骨院」を1985年11月に大阪府八尾市で開業(現:あすなろ整骨院北本町)。現在では全国に42店舗展開し、全グループ院の延べ来院患者数は1300万人を超えています。「スポーツ活法」というトップアスリートの心身ともにサポートするための新療法を実施。治療できる領域の幅を広げて様々な治療経験を積むことで、すべての患者様・アスリートを癒し、スポーツ界や地域社会に貢献することを目指します。KMC小林整骨院グループ オフィシャルサイト(https://www.seikotsuin-kobayashi.com