シンスプリントとは?原因と治療法も紹介

2024.1.10 スポーツ障害 , 足・足の裏の痛み , 重要おすすめ記事

スポーツを行った後、足のすねに痛みを感じたことはないでしょうか。その痛みは、「シンスプリント」の可能性があります。シンスプリントは、特にスポーツの新シーズンが始まる時期に多くみられる症状です。

そこで本記事では、シンスプリントの原因や治療方法、予防のためのストレッチ方法について解説します。

小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。

目次

  1. シンスプリントとは?
  2. シンスプリントの原因
  3. シンスプリントの治療方法
  4. シンスプリントの予防方法
  5. まとめ

シンスプリントとは?

シンスプリントとは、すねの部分の骨である脛骨周囲の骨膜が炎症を起こすスポーツ障害です。「脛骨過労性骨膜炎」と呼ばれることもあります。運動後にふくらはぎ内側の中央から3分の1にかけての部分にジーンとする鈍痛を感じるのが特徴です。またすねの下の内側を押すと、痛みを感じる、安静にしても痛みが続くなどの症状が出ます。部活で運動を始める10代からみられ、男性よりも筋肉量が少ない女性に比較的多い症状です。

シンスプリントは、中長距離ランナーやサッカー、バスケットボールなど走ったり跳んだりする動作が多いスポーツの選手に多く、使い過ぎ症候群の一種ともいわれます。特に運動量が増加するシーズン初めの時期、急に激しい負荷をかけたときに起こりやすくなります。

シンスプリントの原因

シンスプリントを引き起こす原因は、主に運動内容や足の形状、運動環境の3種類があります。これらの主な原因について、詳しく解説していきます。

運動の量・強度の変化

急激に運動量が増えたり、強度が高くなったりするなどのオーバートレーニングは、シンスプリントになる代表的な原因です。前述した通りクラブ活動が活発化する新シーズンに急に運動量が増え、負荷の高いトレーニングを行うことで発症しやすくなります。シンスプリントは走る動作によって起こりやすいため、走り込みが増えると運動量と負荷も増えることから、シンスプリントを発症するリスクが高まります。

足の形の異常

足の形の異常も、シンスプリントの原因として考えられます。以下に挙げるような足の形に異常があると足に衝撃を受けやすく、すねの筋肉に負担もかかりやすくなるためシンスプリントの症状が起こりやすいでしょう。

  • 扁平足
  • 歩く際に足が外側から内側に転がるように着地する、回内足など

また、O脚やX脚などの脚の歪みがある場合、走ったりジャンプしたりした際に膝が内側に入るニーインの癖がある場合も、シンスプリントのリスクが高くなるでしょう。

運動環境の変化

運動量や足の形状以外では、地面が固い路面やグラウンド、平坦ではない道での走行など運動環境の変化もシンスプリントになる原因の1つです。また運動時に履くシューズも、かかとがすり減っていたりクッション性が悪い薄いソールだったりすると、筋肉への負担が増すためシンスプリントを引き起こしやすくなります。

シンスプリントのリスクを軽減するには、シューズは元々足に合わないものの他、衝撃吸収力やサポート力が少ない履き古したシューズを履くのも控えた方がよいでしょう。

シンスプリントの治療方法

シンスプリントの症状を改善するには安静にすることが基本ですが、痛みが長引く場合は別の治療方法を選択できます。ここからは、シンスプリントの治療方法を2種類ご紹介します。

保存治療

シンスプリントの一般的な治療方法は、保存治療です。保存治療では、まず運動量を制限します。患部を2週間ほど安静にしていれば、初期段階のシンスプリントであれば一般的に改善を期待できるでしょう。炎症を抑えるためには氷などで患部をアイシングしたり、鎮痛消炎剤を使用したりします。

痛みがある場合は、基本的には安静にしてください。痛みが治まってきたら、その度合いに応じて下半身のストレッチをしたり、水泳などの負担の少ないエクササイズを取り入れたりします。歩いた際の痛みがなくなってきたら、タオルやチューブを使ったトレーニングを始めます。

ウォーキングは、患部を強く押しても圧痛を感じない程度まで回復してから始めましょう。両足で踏み込んでジャンプをしても痛みを感じなくなるまで回復すれば、運動強度やトレーニング量を上げられます。

体外衝撃波治療

保存治療では時間をかけて徐々に足の状態を戻していきますが、6カ月ほど保存治療を続けても痛みが治まらないなど、症状の改善があまりみられない難治性のシンスプリントには「体外衝撃波治療法」という方法の治療があります。

体外衝撃波治療法は元々腎臓結石破砕のための治療で、近年シンスプリントの新たな治療法として利用されるようになりました。この方法では、体外から圧力波をかけることで痛みを感じる神経を変化させ、血管や組織の再生を促進させて痛みの軽減を目指します。

シンスプリント治療のための体外衝撃波治療は保険適用外となるため全額自費となりますが、副作用がなく体への負担が少ない傾向にあるのがメリットです。

シンスプリントの予防方法

シンスプリントは急に発症するものではなく、徐々に進行するものです。そのためシンスプリントを予防するには普段からふくらはぎや足裏のストレッチを行って、足の柔軟性を高めて筋肉をケアすることが大事です。

硬くなったすねやふくらはぎの筋肉を解消するためのストレッチは、まず壁に両手を付いて足を前後に開きます。後ろの足の筋肉を伸ばした状態で、壁に体重をかけて15秒ほどキープします。これを両足で行いましょう。

扁平足で足裏からの衝撃が強くなる方は、まず扁平足を解消するストレッチを行ってみましょう。タオルを床に置いた状態で、足の指でタオルを掴む「タオルギャザー」を行うと、扁平足の解消や足の指のトレーニングに効果的です。

まとめ

シンスプリントは、急に激しいスポーツやトレーニングを行った際に発症することが多い症状です。原因を知っていれば発症の予防ができる他、普段からストレッチを行うことでも予防を目指せます。適切に治療を受ければ症状は改善するので、痛みを感じた際は速やかに対応しましょう。

監修者:小林英健院長
株式会社KMC小林整骨院グループ 総院長 株式会社KMC小林整骨院グループ(所在地:大阪府八尾市 代表:小林英健)は、「小林整骨院」を1985年11月に大阪府八尾市で開業(現:あすなろ整骨院北本町)。現在では全国に42店舗展開し、全グループ院の延べ来院患者数は1300万人を超えています。「スポーツ活法」というトップアスリートの心身ともにサポートするための新療法を実施。治療できる領域の幅を広げて様々な治療経験を積むことで、すべての患者様・アスリートを癒し、スポーツ界や地域社会に貢献することを目指します。KMC小林整骨院グループ オフィシャルサイト(https://www.seikotsuin-kobayashi.com